SHOMONA

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ふっくらと

水を冷やせば氷になり、温めればもう一度液体に戻る。水と氷は何度でも行き来する。

一方でホットケーキは、液状のタネを焼き固めてしまうと、これはどうしたって液体には戻らない。

前者の素材は可逆的、後者は不可逆的だ。 

 

不可逆的なものが苦手だ。料理の話ではなく、対人関係で起きる不可逆的な体験だ。

 

たとえば「知る」というのはまさに不可逆的だ。「忘れる」を経て「思い出す」ことは出来ても、何度も「知る」ことは無い。「知る」と「知らない」を行き来することは出来ない。

 

なので人になにかを伝えるとき、褒めたり叱ったり愚痴ったりおだてたり不満をこぼしたりするとき、言うべきか言わざるべきか、言うとしてもどこまで言うのが最適か、本当にいつも迷ってしまう。

「言わなきゃ良かった」と後悔しない唯一の方法は「言わない」なのだから。

 

二者択一が苦手だという歴史的選択 - SHOMONAの記事でも似たようなことを書いたけれど、自分は一体何にビビってるんだろうか。失うのが怖いほど、何かを得たつもりにでもなってるのだろうか。まだなんにも得ていないというのに。

 

というわけで2018年は、まずは何かを得てみよう。そうしよう。手始めに、ホットケーキを焼いてみよう。