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結婚について

2019年3月16日。

両家が東京に集まって、家族だけの結婚式を開く。いわゆる家族婚なので、やろうと思えばいくらでもフランクに執り行うことはできるのだけど、結局のところ参加者は緑と光に包まれた由緒ある式場に集まり、神妙な面持ちで、皆が結婚式らしい格好を粧し込んで挑むことになった。そうしたいとお願いしたから。

 

さて、これを書いている今は結婚前夜

心を落ち着かせて、よく考えてみる。考えるというより、今の気持ちをもっとよく知っておきたい。いま自分はどんな気分で、何について思いを巡らせ、これからどうしたいと思っているのか。いずれ忘れてしまいそうなので、書き残してみることにした。

 

小さい頃からぼんやりと、大人になったらそのうち結婚するものだと思っていた。これは特に男性に多い気がするけど、子供の頃にぼんやり想像していたライフイベントのイメージを、全くアップデートしないままそこそこの大人になってしまった。具体性がない。「なんとなく結婚して、きっと子供を育てるんだろうな」というボンヤリした未来と、自分が今置かれている人間関係、出会い、仕事、住居、貯金などがリンクしない。なんならその"ボンヤリした未来"を実年齢が追い越しても、本人は気付いてない可能性がある。自分自身もそういうところがあった。

 

もう一つ、自分の身勝手なところとして、特定の誰かひとりとだけつるむのが苦手だった。人間関係は浅く広く、お互いに傷付け合わないギリギリの間合いを取り続けるクセがあった。というか、相手どうこうではなく、自分自身が傷付いたり悲しんだりすることが何より嫌いで、そんな目に遭うようなリスクは未然に防いでいた。下手に告白してフラれるよりも友達のままの関係を続けていたいと思う、そんな性格だった。

 

こんな自分だからこそ、偶然出会った女性と意気投合してすぐに付き合い、瞬く間に結婚まで至ったのは一体なぜなんだろう。「そういう運命だったから」というありきたりな答えしか浮かばない。とはいえこれまでボンヤリしていた分、望むべき未来へ慌てて急速旋回し、どうにか東京で今日という日を迎えている。それも含めて「運命」だとしたら、この人生は相当物好きなストーリーメーカーが担当しているに違いない。当分飽きない。

 

そういえば最近、昔に比べて涙もろくなったり、老人から道を尋ねられたり、ひとに愚痴を聞いてもらったりする機会が格段に増えた。これらには関係があるのかもしれないし、無いかもしれない。一つ言えるのは、確実に何かが変わっているという事だ。いずれは色々な事が変わっていくだろう。自分とはこういう人間だという思い込みに縛られない方がよさそうだ。

 

思うところを訥々と書いてみた。人生に具体性がなく、傷付くことが嫌いで、いつもヘラヘラと生きてきたが、妻との出会いを機に色々な事が良い方に変わり始めていることが分かった。つくづくすごい人と出会ってしまった。これからもずっと、ゆるやかに、なるべく良い方向に変わり続けていけるように、2人で一生懸命生きていきたいと思う。

 

 

 

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